やっぱり楮 100%は職人からすると
「誇らしい」。
私は国産楮をやってきたから、これからも国産楮で
量は少ないですが、ここでも楮を栽培しています。
今年は雪のない時期(12 月上旬)に刈り取りました。白川で 10kg。ここは寒冷地なので、普段は 11 月 2・3 週に刈りますが、他の産地は 2・3 週遅いです。多分日照時間が短いので、普通の楮より細い。
外国産の楮は、あまり経験はないのだけどアクが つよかったり、茶色っぽかったりするので処理が 若干変わってきます。
漉いてみると、アクが強いせいか繊維の絡まりが弱い感じ がする。強いアクを煮出すために強アルカリの苛性ソーダで 煮出したりと排水が環境に良くなかったりする。
漉き方を体が覚えてしまっているので、 基本的には外国産よりは国産が好き。
本来は外国産楮にも職人が対応しなければ いけない部分かも知れませんが。外国産で良い紙を漉くのに、 見極めにちょっと時間は掛かると思います。 今ここの和紙は高知のものを使っていますが、かつ地元産楮で も作る、その路線が各地で採られるべき方法論だ とも思います。
紙をつくるとき、使うとき。紙漉きの意識にも差をつける。
和紙づくりにおいて、売り物か物作りか、
手漉き和紙に宿る「愛情」。
手漉き和紙と機械漉きの差って、「人の手」が掛けている「